2012年1月26日木曜日

「安倍晴明の一千年」

鉱脈にあたったのかもしれない.
かなり以前から,日本人の世界観,自然観を理解したいと考えて,いろいろな書物にあたってきたのですが,宗教・占いなど,この手の本は,ほとんどすべてが胡散臭く,読むに値しないというよりは,混乱を深めるためにあるようなものが多く,行きつ戻りつというのがこれまででした.

先日紹介した「陰陽道の神々」は,理系頭でも理解できる((^^;)数少ない本の一つでした.それに引用されていたのが,田中貴子「安倍晴明の一千年=「晴明現象」を読む=」で,珍しく(失礼(^^;)市立図書館の蔵書にあったので,借用して一晩で読みました.

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市立図書館は不便なので,まずはネット上で蔵書を検索するのですが,データ不足のため本に書かれていることの概略もわかりません.とりあえず,題名だけで借用してみると,たいていが,「トンデモ本」ネタになりそうなものばかりで,いわゆる研究書に引用されているような書籍は,ほとんどないのが事実です.
もっとも,一般市民が愛するのは,事実や真実より,夢や虚構なのでしょうから仕方がありません.

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で,たまたま田中貴子氏の著書があったので,借り出してみると,これがなかなか面白い.
安倍晴明の実像が,歴史が流れる中でいかにして「歪んで」いったのかが,事細かく書いてあります.ホントはわたしの興味とは少し違う流れの中にある書籍なのですが,立ち位置がまじめなので,引用文献も信用できる(もっとも,怪しげな本は引用文献すら示されていないですが)ので,Amazonから購入することに.
あ,これはどうも絶版なようで,新品は入手不可能です.

で,陰陽道に関しては,投げ出してある間に,最近の研究者がわたしでも「理解できる」ような解説書をだしているらしいことがわかりました.早速,四・五冊まとめて発注.
基礎的知識を仕入れたら,昔投げ出した藪内清らの著作に戻ってみようかと考えています.

   

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