2007年3月17日土曜日

チゴハヤブサくん(たぶん(^^;)



 2000年に今の家に引っ越した時に,向いのお家の屋根の上にチゴハヤブサの一家が子育て真っ最中でした.その時は一眼デジを持ってなかったので,アナログ・プリントからの複写です.
 巣立ちの時に家の三階の窓にぶつかったようで,書斎で仕事中にドスンと音が聞こえました.心配してたのですが,無事旅立ったようです.
 毎年かわいい姿がみれるかな...と,期待してたのですが,翌年からいなくなりました.すると,それまで姿を見せなかったカラスがゴミステーションを荒らすようになりました.二重に残念.
 ちなみに,チゴハヤブサは渡り鳥のようで,毎年夏に北海道にやってきて子育てをしているようです.

 数年後のことですが,近所の生協で買い物をしようと側を歩いていたら,生協の向いの六階建てのマンションの屋上に彼らがいました.今度はそこで子育てしているようでした.少し安心しました.

 学名は,Falco subbuteo Linnaeus, 1758
 falco はラテン語で「タカ,ハヤブサ」のことですが,学名としては「ハヤブサ属」に限定.subbuteoはsub+buteo=「下-,次-,亜-,やや,殆ど」+「ノスリ」=「殆どノスリのような」という意味.属名と合わせて「殆どノスリのようなハヤブサ」となります.若干小さめのハヤブサ類にピッタリの学名ですね.
 分類学の祖:リンネさんが1758年にオリジナルに記載してますね.
 チゴハヤブサの進化について調べてみましたが,ほとんどわかってないようです.残念.

【分類】
ハヤブサ型目[oder FALCONIFORMES]
  ハヤブサ科[Family Falconidae]
    ハヤブサ属[Genus Falco]

 ハヤブサ型目[oder FALCONIFORMES]:いわゆる“ワシタカ類”ですね.ハヤブサ科・ヘビクイワシ科・タカ科・ミサゴ科などが含まれる.ちなみに,ワシやタカはこのグループの代表ではないので,“ワシタカ目”とか“タカ目”と訳すのは混乱をまねくだけで不適当ですね.でも,鳥類研究者は平気でこの訳語を使うので要注意.タカ型目だったら[ACCIPITARIFORMES]になってるはずです.
 ハヤブサ属[Genus Falco]:世界で37属確認.南極を除く全大陸に分布.こういうのをコスモポリタン(=汎世界)といいます.コスモポリタン.いいですねえ.「我に国境はなし」.絶滅の危機にさらされている種は4種.チゴハヤブサくんはがんばっているようです.

【化石】 
 化石では,ハヤブサ型目に属する化石は,前期中新世から報告されてます.鳥の仲間としては,非常に新しいタイプ.
 チゴハヤブサ属に属する化石は,北米の下部中新統,オーストラリアの上部更新統から産出しています.現世ではコスモポリタンとして生息.

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